糖質制限に対してこのようなイメージはありませんか?
糖質制限すれば痩せるよね
糖質制限すれば簡単に早く痩せるはずだよね
また、このようにポジティブな印象を抱いている、あるいはもうすでに実施しているという方が多いのではないでしょうか。
しかし、管理栄養士の目線から見れば「糖質制限をすれば簡単に痩せられる」ことには、ネガティブな要素もたくさんあるのです。
ここでは、「糖質制限ダイエット」の実態についてご紹介していきます。
糖質はエネルギーの源
炭水化物は糖質と食物繊維に分けられます。
栄養学では、エネルギー源になる糖質とエネルギー源にならない食物繊維を区別して表現しています。
糖質を制限する=エネルギーが確保できない
エネルギーが確保できないとは、日常生活に必要なエネルギーが確保できないということです。
さらに制限し過ぎることで、内臓の活動など生命を維持するために必要なエネルギー(基礎代謝)すら確保できていない可能性もあるのです。
糖質を制限すればすぐに痩せる!?
単刀直入にいうと糖質を制限することは、体重減少に繋がります。ただし、短期間限定で。
食事から摂取するエネルギーが少なくなることで日常生活に必要なエネルギーが確保できず、身体に蓄えられているエネルギーを使用します。
食事からのエネルギー量が不足する分、体内に蓄えられているグリコーゲン(糖)やたんぱく質、脂質を分解してエネルギーを確保していきます。
そのため、1〜2週間ほどで1kg単位で体重が減ることも可能です。
しかし、それは1ヶ月も続かないでしょう。
なぜなら、身体が飢餓状態であると察知し、エネルギーを節約しようと働きます。基礎代謝を下げたりして、より少ないエネルギー量で身体が活動できるようにします。
その結果、短期間で体重が減ることと引き換えに、基礎代謝が下がり痩せにくい身体を手に入れることにななってしまいます。
つまりこれは、リバウンドしやすい身体をつくるということです。
また、エネルギー産生栄養素である糖質・脂質・たんぱく質の3つのうち、糖質が制限されると次はたんぱく質が優先的に代謝されていきます。
このたんぱく質は、自分の身体の筋肉中に蓄えられたアミノ酸やたんぱく質を利用しているため、筋肉を犠牲にしていることにもなります。
もし、身体を鍛えながら糖質制限して減量を目指している方がいたら、それはトレーニングしていることが非効率的です。
このように糖質制限は痩せにくい身体になってしまう可能性があります。
これを防止するためにも、糖質を制限することなく最低でも基礎代謝にプラスして日常生活に必要なエネルギー量を確保することが重要です。
正しい糖質制限ダイエット
糖質制限するなら
・ごはんを抜こう!
・ごはんを、カリフラワーやキャベツに置き換えよう!
と考えている方が多いのではないでしょうか。
本当の糖質制限ダイエット
私が伝えたいのは、ごはんなどの主食を抜く糖質制限ダイエットではありません。
糖質制限をするなら
・菓子、嗜好飲料をやめよう!
・おやつを食べないようにしよう!
・アルコール飲料を減らそう!または、やめよう!
というものです。
これなら、ごはん・パン・めんなどの主食を摂取して必要なエネルギーが確保できて、特に必要のないおやつやアルコールからのエネルギーを減らすことで、全体の摂取エネルギー量を減らすことができますよね。
これに少しの運動をプラスするとさらに良い代謝が上がり痩せやすい身体を手に入れることができます。
最後に
糖質制限ダイエットの実態について紹介してきました。
Point
・極端な糖質制限はすぐに体重が減る
・しかしリバウンドしやすい
・筋肉が犠牲になる
・将来的に痩せにくい身体になる
簡単に痩せられるダイエットには裏があります。
実態を理解した上で行うことをおすすめします。
そこで
菓子、嗜好飲料、アルコールを制限する
ことが糖質制限ダイエットであるという認識をしていただきたいのです。
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